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10月の誕生石、多彩さが魅力の「トルマリン」

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10月の誕生石、多彩さが魅力の「トルマリン」

10月の誕生石、多彩さが魅力の「トルマリン」

2022/09/29

10月の誕生石

英名:TOURMALINE/トルマリン
和名:電気石
宝石言葉:心中の歓喜、安楽、忍耐


クリア、ホワイト、ブラック、グリーン、ピンク、ブルー、イエローなど宝石界随一とも呼ばれる多彩なカラーバリエーション。エジプトの伝承では「旅する途中で虹を通り抜けた石」とも。

由来
スリランカのシンハラ語で「混ざり合った」を意味する「turmali(トルマリ)」が由来といわれてます。これは、もともとイエロージルコンの呼び名で、ジルコンとトルマリンが混合した石を呼ぶのにも使われていましたが、誤ってトルマリンのみに用いられるようになったと言われています。

熱したり圧力を加えたりすると電気を帯びるため、和名では「電気石」と呼ばれます。地球上に存在する鉱物の中で唯一、永久に微弱電流を発生するという特性を持ちます。

歴史
トルマリンは永らく他の宝石と間違えられていたという歴史があります。グリーントルマリンはエメラルド、レッドトルマリンはルビーなどと混同されていました。
1800年代には科学的な組成が解明され区分されるようになりましたが、実はトルマリンとはひとつの鉱物を指すものではなく、33種類程の鉱物の総称です。

お手入れ
トルマリンはモース硬度が7~7.5あります。これは宝石の中では比較的面傷に強いといえます。ジュエリーやアクセサリー素材としても信頼できる硬度です。

基本的に光による退色などはありません。薬品などにも強いので、無処理の石であれば消毒用のアルコールなども大丈夫ですが、含侵処理がされているものなどは避けた方が無難です。
インクルージョンが入りやすい石のため、急激な温度の変化、超音波洗浄やスチームクリーナーの利用はおすすめしません。柔らかい布で拭くか、汚れがきになる場合は中性洗剤を溶かしたぬるま湯でやさしく洗いましょう。

種類
多々あるトルマリングループのうち、宝石として出回っているもののほとんどは「エルバイト(リシア電気石)」です。その他リディコータイト、ドラバイト、ウバイト、ショールなどが代表的な種類です。
トルマリンにはいろいろな宝石名がありますが、こうした名前は種に関係なく、色によって付けられているのが特徴です。


そんな魅力的なトルマリンの代表的な色味をご紹介します。


アクロアイト(カラーレス)
ギリシア語の「akhroos(無色)」が由来で、ホワイトトルマリンという別名で流通していることも。不純物が少ない純粋なトルマリンに近いものですが、全くの無色透明であることは少なく、うっすらと色味がついたピンクトルマリンを加熱処理する場合もあります。

ルベライト(レッドトルマリン)
マンガン含有のトルマリンは、ピンクやレッド、パープルなど、赤系の色に発色します。
中でもルビーの様に鮮やかな赤、ラズベリーの様にコクのあるピンキッシュレッドは通称「ルベライト」と呼ばれます。
トルマリンを美しい赤にするマンガンですが、含まれる量が増えればインクルージョンも入りやすく、発色が良くなるほど傷が多くなるという皮肉な宝石なのです。
鮮やかでありながらクラリティの高いルベライトは、大変貴重な存在です。

カナリートルマリン(イエロートルマリン)
マンガンが含まれ、鉄がほぼ入らない環境で育つ、鮮やかなイエロー〜ライムグリーンのトルマリンは、カナリアの羽のような色味から「カナリートルマリン」と呼ばれます。
比較的近年の登場で、1983年にアフリカのザンビア共和国で発見されました。
原石は淡褐色をしていますが、500°C〜600°Cで低温加熱を施すことにより、茶色味が取り除かれ鮮やかな色合いのカナリートルマリンになります。これはトルマリンに高い濃度のマンガン成分が含まれるためです。
加熱ではグリーン味は取り除かれないので、ライムグリーンという絶妙な色相が生まれるのです。

ヴェルデライト(グリーントルマリン)
グリーントルマリンの中でも、クロムを含有することでひときわ鮮やかにグリーン発色するものは「クロムトルマリン」と呼ばれ、プレミアがつきます。
クロムは強い緑に、バナジウムは青緑色の要因となりますが、ルベライトと違ってインクルージョンが入りやすいということはないので、透明度が高い結晶が多いことも魅力です。

パライバトルマリン
「世界三大希少石」に数えられ、良質なものは同じ大きさのダイヤモンドよりもはるかに高額の値がつきます。1987年にブラジル・パライバ州のバターリャ鉱山で初めて発見された新種のトルマリンで、最初の鉱山から採掘された良質な原石は、なんとわずか総量15kg。その後数年で鉱床が底をつき閉山となった幻の宝石です。
銅とマンガンが含有されることで彩度の高いブルーに発色します。
そのネオン感はエレクトリックブルーと呼ばれ、小粒でも一目で分かるほどの美しさを放ちます。
そもそもトルマリンの結晶を構成する元素と、着色元素である銅は存在する場所が大きく異なっており、結晶化していること自体がとても珍しい現象なのです。そのため、インクルージョンやクラックはどうしても入りやすい鉱物ではあります。

その後も同じブラジルやはるか遠く離れたアフリカなど、パライバトルマリンは採掘されていますが、地続きのブラジルのほうが初期の品質に近いものを期待されるため、高い人気を誇ります。モザンビークなどのアフリカ産のものもパステルカラーで可愛らしい輝きを見せてくれます。

インディゴライト
ラテン語で「Indicum」と呼ばれる、青い染料がとれる植物が由来。
主に鉄が発色要因で、藍色のような深いブルーのものを指します。
トルマリンは全般的に多色性が強いといわれていますが、インディゴライトは特にわかりやすいものが多いと言われています。
グリーンの色調を取り除き明度を上げるため、一般的に加熱処理が行われる宝石です。

ショールトルマリン
「不要な鉱石」を意味するショールという切ない名前がついた黒色のトルマリン。
主成分が鉄ということもあり、採掘量が多くジュエリーになる機会は少ないトルマリンです。
水晶の中に黒い針状の鉱物が入った「ブラックルチルクォーツ」がありますが、実際のところルチルではなくブラックトルマリンの場合がほとんどです。
古来より魔除けや葬祭、邪気払いのお守りとして愛用されてきた歴史があります。

バイカラートルマリン
パーティカラートルマリン

ひとつの結晶に、2色が確認できればバイカラー、3色以上が確認できればパーティカラーと呼ばれます。
よく勘違いされるのですが、パーティは「party (パーティ)」ではなく「parti(まだら染め、多彩な)」という意味です。
色の成分は、鉄やマンガン、クロムなど多種に及ぶため、色の組み合わせもその結晶ごとに異なる、まさしく地球が生んだ芸術品です。
スイカのように中心が赤系、外側がグリーンのものはウォーターメロントルマリンと呼ばれ、その名の通り可愛らしいスイカのようです。

 

 

様々な魅力を持つトルマリン、お気に入りをぜひ見つけてくださいね。

気になった方はぜひ当店へお越しください。

 

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伊丹で天然石の魅力を存分に楽しめるカフェ

 

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