紫水晶はなぜ大きな結晶にならないの?
2022/10/22
結晶って、どんな形?
石に詳しくなくても、「結晶」というと先の尖った六角柱を想像する方が多いのではないでしょうか。
これは水晶の結晶イメージが脳裏に浮かぶからですね。
それでは、アメジストやローズクォーツの大きな六角形の結晶を見た経験のある方はいますか?
恐らくほとんどいないのではないでしょうか。
アメジスト(紫水晶)もシトリン(黄水晶)もローズクォーツ(紅水晶)も水晶であることは間違いありません。
ケイ素と酸素から成る、二酸化ケイ素(SiO2)の結晶です。
結晶の形は元になっている元素の種類によって変わってきます。
同じ元素でも育った環境が違えば違う形になる事はありますが、同じ元素が同じ環境で育てば同じような形になります。
しかし、アメジストやローズクォーツは水晶のような大きな結晶には滅多になりません。
一体なぜでしょうか。
水晶とアメジストの違いは?
水晶とアメジスト、シトリン、ローズクォーツの一番大きな違いは何でしょう?
ずばり、色です。
色が違うのでそれぞれ別の名前が付けられています。
「色が違うだけじゃないの?」 と思うかもしれませんが、この色の違いこそが重要です。
では、なぜ色が違うのでしょうか?
それは無色透明な水晶の中に「色を着ける物質」が入っているからです。
アメジストの紫色、シトリンの黄色は「鉄」が色起因となっています。
また、ローズクォーツは「チタン」や「アルミニウム」が入っています。
これらの不純物があるかないかで結晶の形まで変わってしまうんですね。
結晶はどうやってできる?
そもそも結晶は、原子が規則正しく並んで形作られるものです。
正確には、原子がある一定の割合で集まって分子を作り、その分子が規則正しく並ぶことで、結晶になります。
水晶で言えば、ケイ素(Si)や酸素(O)が原子で、二酸化ケイ素(SiO2)が分子です。
二酸化ケイ素だけが存在すれば、秩序正しく並んで六角柱の結晶を作ろうとします。
しかし、この二酸化ケイ素の集まりに別の物が入ってきたらどうなるでしょうか。
鉄やチタン、アルミニウムは二酸化ケイ素と違う規則性を持つため、二酸化ケイ素のルールに従おうとしません。
そのため結晶を形作るのが難しいのです。
とはいえ、水晶の出来る環境ではやはり二酸化ケイ素が圧倒的多数派です。
不純物に邪魔されつつも、なんとか規則正しく並ぼうとして結晶の形になります。
その結果、アメジストの結晶は小さな粒状の結晶しかできないのです。
さらにローズクォーツはその結晶を作ることすら滅多にありません。
「チタン」「アルミニウム」のグループの影響力がそれだけ強いという事でしょう。
紫水晶の大きな結晶が滅多に見られないのはこれが理由です。
目に見えない原子レベルの違いが、これほどまでに個性的な石達を生み出しているのですね。
ウルグアイ、ブラジルなど産地によっても色や形は違います。
ぜひ当店でご覧になってくださいね。
----------------------------------------------------------------------
伊丹で天然石の魅力を存分に楽しめるカフェ
°˖✧◝◜✧˖°˖✧◝◜✧˖°˖✧◝◜✧˖°˖✧◝◜✧˖°˖✧◝◜✧˖°˖✧◝◜✧˖°
本日もみねむるブログをご覧いただきありがとうございます!
伊丹稲野駅前の鉱物&カフェ Mineral Muruでは天然石・鉱物標本・ルースの販売や
選んだ石から伝統工芸士が作るフルオーダージュエリーも承っております。
伊丹にお越しの際は、是非一度ミネラルムールにお越しください。
コウブツアンドカフェ ミネラルムール
鉱物&カフェMineral Muru
〒664-0861
兵庫県伊丹市稲野町1-85-1 TMプラザ101
電話番号 : 080-9266-4244
OPEN:10:00-18:00 月曜定休
イベントや催事出張で不定休がありますので、ご来店前に必ずカレンダーをご確認ください。
公式LINE、Twitter、Instagram、Facebookにて営業日更新しています。
フォローお待ちしています!
<Instagram> →https://instagram.com/mineralmuru
<X> →https://twitter.com/MineralMuru
<Facebook> →https://facebook.com/mineralmuru
<公式ライン> →http://lin.ee/E629fmd