地球の奥深くで生まれ、何万年何億年という時を経て、ようやく人の手に届く―。
その壮大な物語を知ったとき、ただの「きれいな石」は、地球の記憶の欠片となる。
理科はどちらかというと苦手。けれど鉱物を通して見た世界は違いました。
ひとつの石の中に、化学、物理学、鉱物学、結晶学、地質学、地球科学、歴史学、量子力学、そして宇宙物理学―
まるで見えない線で繋がった地図のように、全てが一本のストーリーになっていたのです。
バラバラだったパズルのピースが、鉱物というひとつの鍵でぴたりとはまり、壮大な絵が浮かび上がるように
知れば知るほど、鉱物の世界は「美しい」だけではなく、「知的なロマン」に満ちている。
そう気づいたとき、世界の見え方が変わったのです。
やがて「この魅力をもっと多くの人に知ってもらいたい」という想いが芽生えました。
鉱物の奥深さ、美しさ、そしてその物語を、大人も子供にも気軽に楽しんでもらえる場所をつくりたい―。
そうして生まれたのが、「鉱物カフェ」でした。
今、お店に並ぶ石たちのひとつひとつにも、それぞれに歴史と科学とロマンが詰まっています。
かつて何も知らなかった私が、あのボルダーオパールに出会ったように。
ここが、誰かにとっての「運命の石」との出会いの場になれたら―
それが、私たちのいちばんの願いです。



